ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

新年会

 昨日(3日)はお世話になっている日本ユーラシア協会の新年交礼会に参加しました。

 参加者はあまり多くはありませんでしたが、コロナ禍で人に会うことがままならなかったこの3年余りから脱却して、協会としても前へ進もうという機運が感じられる会となりました。

 

 音楽面の企画でまず最初に予定されているのが、昨年亡くなった竹田正直(前会長)、川西健吾両氏の追悼コンサートで、このコンサートで演奏させて頂けることになりました。詳しい日時、場所は追ってお知らせいたします。非常に重大な役目で大変緊張していますが、今までお世話になった恩返しができるよう、しっかり演奏したいと思います(竹田前会長とのことは昨年10月20日の記事「訃報」に詳しく書きました。こちらからご覧になれます 訃報 - ピアノのある部屋から (hatenablog.com) )。

 

 その他にもコロナ前にいろいろと行われていた行事を復活させていきたいと、いろいろな話が出ました。すべてがすぐ実現することは難しいかも知れませんが、前向きに考えることができるようになったのは何よりだと思います。

 懐かしい再会も新しい出会いもいくつかありました。今年が幸先の良い年になるように心から願っています。

 

 

発表会に向けて2024-2

 2月に入り、教室発表会(3月17日)の出演者の表情にも緊張の色が見えるようになってきています。発表会まですでに1か月半となっています。

 この時期、私は出演者一人一人にこの先どのように指導して行くか計画を立てます。それに沿って本番の日までレッスンを進めていきますが、仕上がり具合によっては途中で修正することもあります。

 

 これを教えたら、この曲のここがこなせるようになるけれど、教えて大丈夫だろうか…

 基礎のテクニックから曲のことまで、私の頭の中では常にそのような思いが渦巻いています。今まで勉強してきたことが崩れてしまうほど難しすぎることを教えるのは避けなければなりません。しかし、無難な安全圏のみでレッスンを進めてしまうと、モチベーションも低下してしまうでしょう。一人一人が目の前の課題をこなして舞台に上がり、終わった後成長の跡がみられるようにしたいですね。

 

 今年の出演者は33人、ニューフェイスも増え、史上最高人数タイとなりました。これからプログラム制作に入りますが、事務作業の面でも忙しすぎて抜けることがないよう、細心の注意を払っていきます。

 

 例年に比べて大幅に遅くなってしまいましたが、「2024年発表会のページ」をアップしました。

 こちらからご覧になれます。www17.plala.or.jp/nakazoey/happyoukai2024.html

いつか…また、あの場所へ…

 札幌に活動の中心を移したときからお世話になっている札幌音楽家協議会の機関紙で、昨年生誕150年を迎えたロシアの作曲家、ラフマニノフを特集することになり、2018年にロシア、タンボフ州イワノフカの「ラフマニノフ博物館」を訪れたときの体験を書くことになりました。原稿の締め切りは今月末なので、かなり慌てて書いています。

 その4年前の2014年にクリンの「チャイコフスキー博物館」を訪れたときに詳しい話を聞いてぜひ訪れたいと思い、2018年に実行に移しました。

 旅の様子はこちらからご覧になれます(文中の航空機、列車の時刻、為替レートなどはすべて当時のものです)。

ロシアだより2018 第1回(全6回) - ピアノのある部屋から (hatenablog.com)

(第2回以降は「関連記事」からリンクできます)

 

 原稿を書くにあたってもう一度すべてを読み直し、写真なども見たのですが、懐かしさとともに今は行くことができない悲しみがこみあげてきて、ときどき泣きながら書きました。

 

 いろいろな人たちに助けられてやっとたどり着いたラフマニノフ博物館…次に来るときは花の季節(5月下旬から6月上旬、彼の歌曲「リラの花」にもあるように、リラの花をはじめとする多くの花が咲きほこる季節です)にして、コンサートも聴いて、といろいろ夢を膨らませていたのですが、その夢はまだ夢のままになっています…

 2020年5月にロシアに行く予定で航空券を予約してあったのですが、コロナ禍で飛行機が運休になってしまい、あえなく断念…

 そして、コロナ禍に終わりが見え始めた2022年、ロシアのウクライナ侵攻によって、イワノフカはますます遠くなってしまいました。

 何とか早く戦争が終わって欲しいという多くの人々の願いもむなしく、戦争の終息のきざしは見えません。ロシアの国内もいろいろなことが変わってしまったという話も多く聞こえてきます。

 イワノフカへ行くときに拠点にした州都タンボフに移動するときの列車で一緒になった家族はサラトフの人でした。ウクライナとの国境から遠くないところなので、ときどきニュースにサラトフの地名が出てくるたびにどうしているだろう、と思っています。

 タンボフで本当にお世話になった露日協会タンボフ支部の秘書イリーナは、その後結婚してモスクワに移り、さらに夫君とともにグルジアジョージア)のトビリシに移住して、昨年双子の男の子のママになりました。彼女とはSNSでときどき連絡を取り合っていますが、いつか必ず再び会えることを信じてお互いにそのときを待っています。

 

 一日も早く戦争が終わって、またあのラフマニノフ博物館の景色に再会できますように。ロシア音楽の神髄を感じさせるあの場所をもう一度訪れる日が来ることを心から願っています。

 

2月の予定

 2024年が始まって早くも1か月、少しは日が長くなってきたと思えますが、昨日からずっと雪が降り続いています。今日(25日)は暴風雪で休校になった学校が多かったようです。

 

 2月の予定をお知らせいたします。

 お休みは、

   4日(日)

  11日(日、祝日)

  18日(日)

  25日(日)

の毎日曜日のみです。

 12日(月、振替休日)と23日(金、祝日)は通常通りレッスンがあります。

 発表会(3月17日)が近づいてきて、普段月2回コースでもこの時期だけレッスン回数を増やす方が出てきます。レッスンの予約は先着順となっていますので、希望される方はお早目のご予約をお願いいたします。

 

 自宅のロードヒーティングがずっと回っています…先週から大雪が続いています。灯油をバカ食いするロードヒーティングはできるだけ少なくしたいのですが、昨年バレンタインの夜、深夜の雪かきのをやり過ぎて腰を傷め、発表会本番の時にコンサート用の靴を履けずローヒールの靴で舞台に上がりました。椎間板ヘルニアになったのもこの時期でした。身体が壊れてしまうのでこの出費はしかたないなあ…とため息をつく毎日です。

 今年は私も良いコンディションで発表会の舞台に上がりたいものです。

誕生会

 今月15日は一昨年亡くなった父の誕生日でした。

 生きていたら93才になります。

 ちょうど17日から妹と姪が東京から来たので、今年は昨日(20日)、4人で賑やかに誕生祝の食卓を囲みました。

 

 悲しみはまだまだ癒えないけど、いろんな思い出話をしながら父を偲びました。

 

 生前の父はとにかく仕事一筋の人でした(その血を一番引き継いでいるのは私だとよく言われます)。

 医師だった父は85才まで現役をつとめていました。札幌市内の病院の療養病棟で働いていた頃は、気になる患者さんがいると元旦でも出勤していました(確か仕事の帰りに初詣に寄ってきたことがありました…)。

 私は今年、一昔前であれば定年の年齢を迎えます。体力が無限でないことを思い知らされることが多かったので、85才まで現役というのはいかに大変だったか身に染みて感じる今日この頃です。

 父を見習って、私も少しでも長く現役で弾いて、教えていられるように努力していきたいと思っています。

降りました…

 今年は雪が少ないね…

 少なくとも昨年までは札幌市民はそう思っていたはずです…私自身も一昨年のクリスマスイブに自宅のすぐ近くで車ごと雪に埋まり、脱出して家にたどり着くまでに小一時間かかったことがあったのに、昨年のクリスマスはそんなこともなかったので、そう思っていました。

 しかし…

 これで終わるとは思っていなかったけど…

 冬将軍はやって来たのです…

 

 15日の夜から雪がひどくなると報道されていたので、私は車のガソリンを満タンにしてきて、自宅のロードヒーティングを入れて寝ました。

 翌16日朝、家の前はきれいに溶けていたので、これは大丈夫と思い、出かける支度をして出てみると…

 自宅のロードヒーティングと道路の間には吹き溜まりができていて、そこを越えようとすると膝まで雪に埋まるのです。

 のんびり構えていた私もようやく事の重大さに気がつきました。

 とりあえず車が出られるように車庫の前の雪を除けにかかりましたが、時間はどんどん過ぎていき、雪はひどくなる一方です。

 奮闘すること45分、ようやく車庫の前があきました。

 この日は教室のレッスンの開始が4時半と遅かったので、レッスンの前に定期健診に行く予定でした。ここで後に延ばすと来週が大変になります。

 とにかく行けるところまで行って、無理そうだったら途中で進路を変更して白石教室に向かおうと思い、国道の車の列に並びました。

 気温はマイナス8度、寒いので道路はあまり滑らず、ゆっくりでも何とか走れそうだったので、そのまま健診に行くことに決めました。

 しかし、大雪のため除雪が間に合っておらず、いつもの細い道を走るのは危険だと思いました。同じことを考えている人は多いらしく、国道は物凄い渋滞になっています。遠回りをして1時間半かかって病院(家から14キロ)にたどり着きました。

 こんなときは地下鉄駅に近いところが羨ましく思います。こんな日に運転するのは正直嫌なのですが、バスも間引きされていたらしく、1時間半の間にバスに会ったのは2台だけでした。そうなるとたとえ2時間かかっても自分で運転していくのが一番確実だと思えます。

 

 結局健診のあと、道路に出ると渋滞はさらにひどくなり、白石教室まで1時間20分(6キロ)、レッスンのあと家まで1時間半(15キロ)かかりました。この日は合計4時間以上運転していたことになります。背中も肩もバキバキでした。

 

 やはり降るものが降らなければ冬は終わらないのでしょう…

 

YouTubeチャンネル更新しました。

 昨年1月にオンラインコンサートの動画を上げてから何も更新していなかったのですが、やっと昨年8月のリサイタルの動画から一部をアップする準備ができました。

 第2部で弾いたプーランクの「3つのノヴェレッテ」より第1番と「ナゼルの夜会」より前奏曲です。

 プーランクの作品はまだ著作権保護中でいろいろ難しいこともあって一週間遅れてしまいましたが、個人的にアップすることは問題がないようなので(この曲の演奏はたくさんYouTubeに上がっています)、本日公開いたします。

 

 多くの方々に聴いて頂ければ嬉しく思います。

 昨年はYouTubeをなかなか更新できなかったのですが、今年はもう少し更新頻度を増やしていきたいと考えています。

 

 


www.youtube.com

 


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