ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

近況報告です。

 ずいぶん更新をお休みしてしまいました…
 
 連休中はただひたすらのんびり過ごしてしまいました。行ったのは買い物と美容院くらいで、あとはほとんど家に閉じこもっていました。
 少々ゆったり過ぎた感覚はありましたが、何とかラヴェルの「左手のための協奏曲」を仕上げ、先週末東京でのレッスンに持っていきました。
 1か月半ぶりの東京は緑が濃くなって、すでに初夏の雰囲気…気温も26度と暑く、相変わらず札幌との温度差に苦労します。(こちらはまだ朝晩ヒトケタです)
 ラヴェルはテクニック的にも大変難しい上、左手でピアノの高音部までを弾くため、背中が疲れてしまうのですが(きっとヨーロッパ人は手が長いので鍵盤の右端まで左手で楽に届くのではないかと先生と話していました)、レッスンを受けて気持ちもピシッとなり、以前の感覚が戻ってきました。

 怪我をした右手もかなり回復し、今週からスケールも弾けるようになりました。まだメトロノームの速さは92なので、左手の144と比べるとかなり差がありますが、2か月ぶりにスケールが弾けた感動は大きいものでした。人間何かを失ってみないとその有難みはわからないのかも知れませんね。
 曲はチェルニー30番程度の難易度の小品やバッハのインヴェンションやフランス組曲を弾いています。
 右手はかなり戻りつつありますが、ラヴェルは頑張って仕上げます。右手の怪我で左手の曲を始め、自分の左手をじっくり見つめ直す機会を得ました。もしここでラヴェルをやめてしまったら、左手を強化するという目的は中途半端で終わってしまいます。右手を怪我したことで左手が良くなれば、今回の怪我も無駄にはならないと思うのです。
 できればどこかで弾く機会があると良いな、と思っています。

 教室のレッスンでも、ソナチネくらいのレヴェルまでの人のレッスンでは右手が使えるようになりました。やはり自分で弾けると生徒さんにもよく伝わります。今まで生徒さんもずいぶん不自由だったのではないかと改めて思います。だた、上級の方のレッスンはまだちょっと危険なので、右手を使ってのレッスンはもう少しお待ち下さいね。

 この間の日曜日からバレエにも復帰しました。身体もしっかり鍛えて、心身ともに良い状態で毎日のレッスンができるようにしたいと思っています。