ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

ロシアだより 2014 その3

   前回の続き
 
   6月20日(金)
 レッスンの前にアカデミーの近くの楽譜屋さん「ノーティ Ноты」へ。ここでは日本で手に入りにくい楽譜を探すのが目的。
 お目当てのツファスマンの「ジャズ組曲」は見つからなくてガッカリだったのですが(どこかでコピーが手に入らないかなあ)、アレンスキー、スヴィリードフ、ガブリーリン、あとロシアの舞曲を集めた楽譜をゲット。前日のように買いすぎると腰に変調をきたすので、もっと買いたいけどガマン、ガマン…

 この日のレッスンで初めて、リサイタルで前半に弾くチャイコフスキーの「四季」を全曲通しました。
気が遠くなるほど辛かった…
 一曲一曲はかなり仕上がってきたと思っていましたが、特に曲間の取り方にまだ迷いがあり、そのあたりを厳しく指摘されました。
 タチヤーナ ニコラエヴナは曲を続けて弾くことは賛成しないようです。このあたりをどうするかは、今後リサイタルまでにじっくり考えます。

 この日は、翌日パーヴェル(ネルセシアン)との2台ピアノの合わせを控えていたので、良いコンディションで臨みたいと思い、早く帰ってきました。

 モスクワの地下鉄のラッシュは相変わらずスゴイです…
この日は帰りの経路を変えてみたのですが、乗り換えをしたキエフスカヤ駅でエスカレーターに乗るときに、右側の列に入り損ねて左側の歩きの列に入ることに…(ロシアではエスカレーターは右側に立ちます。左側は急ぐ人のために空ける)
 長い長いエスカレーターを荷物を抱えて歩いて降りるハメになりました。
ヘトヘトになってホテルに帰り着きました。翌日の合わせが11時からなので早く寝ようと思っても、まだ日は高いし(この頃は日の入りが10時過ぎでした)、外は暴走族がウルサイし、近くの部屋に大音量で音楽をかける人がいるわでさっぱり休まらない。パーヴェルの顔がアタマの中にチラついて緊張しながら、それでもようやく眠りに…

 つづく。