ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

ツファスマン2

無事に(ではないかも知れませんが)昨日終了しました。

パートナーの旧師の年に一度のコンサートに私も参加させて頂くようになって25年余、今年は何を弾こうかと考えていたときに浮かんだのがこのツファスマンの「ジャズ組曲」でしたが、弾き進めてみるとあまりにも強烈で、テクニックだけではなく、ジャズのリズム感をつかむのもなかなか大変でした。

 


無事ではなかったのは「ジャズ組曲」の4曲あるうちの1曲目の「雪の結晶」、事故を起こしたのは私でした。譜めくりの方に必ず合図をすると言ったのですが、本番が始まったら必死で楽譜を目で追う余裕などなかったのです(全曲暗譜はしてありました)。

途中で「あっ…全然合図していない…」と思った私は楽譜を見るために顔を上げました。その途端に次の音を全て忘れてしまったのです…

私が落ちていた間はパートナーが繋いでくれたので、大事に至らなくて済みました。

本番舞台の上ではあまり周りに気を使いすぎると危険だということを痛感しました…

 


最初の曲で大崩れしてしまったためか、2曲目以降は開き直ってかえって落ち着いたという感じでした…

 


クラシックの奏者がこのような作品を弾くときにどんな点に着目したら良いのか、とても参考になったのはプレトニョフやルデンコの弾く動画でした。あと2台ピアノ版もオーケストラ版も探せる限りいろいろな動画を聴きました(私が検索した限りでは20種類くらい)。そして師匠のネルセシアンの弾くカプースチンの「古典形式による組曲」もツファスマンに通じるものがあると思い、たくさん聴きました。

一番課題があると感じたのはリズム感、そしてジャズのセンスも感じさせなくてはなりません。課題はたくさん残ったけど、いつかまた弾ける日が来ると良いと思いました。