ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

モスクワへ

 8月のリサイタルに向けていろいろなことが動き始めました。現在チラシのデザインをしているところで、5月下旬までには完成させたいと考えているところです。
 しかし、まわりでいろいろなことが進んでいくのに対して、私自身はどうあがいてもテンションの上がらない日々を送っていました。
 いろいろなことに疲れてしまったのかも知れない…とも思いました。リサイタル後半の2台ピアノのパートナーとも、彼との間は何の問題もなくても、ビザのことや彼のまわりの日本人との関係は本当に大変だったのです。
 心が疲労困憊してしまうと自分の演奏やレッスンにも影響が出てきます。

 考えた末、6月にモスクワへ行くことにしました。

 モスクワ音楽院附属アカデミーのタチヤーナ・ラーコヴァ先生とは2001年に札幌でモスクワ行のレッスンツアーを募集したときに出会いました。以来13年、リサイタルのたびに彼女のところに行ってレッスンを受けてきました。大きな演奏会の前に彼女に会うと、私はなぜか落ち着いて本番に臨むことができる「ロシアのママ」のような存在なのです。(日本に4人の娘がいるの、といつも彼女は言っています。多分私が長女…)
 前回行ったとき(2011年)は病気で3年間休んだあと復帰した直後だったので、精神的にも舞台に戻る大きなきっかけになりました。

 機械があまり得意ではなくインターネットには苦労していたタチヤーナ・ニコラエヴナ(ラーコヴァ先生の敬称)ですが、最近ようやくメールで連絡が取れるようになりました。またまた「ロシア語Eメール奮戦記」です。(メールを書く相手が一人増えてしまった…)
 翌日返信が来て、5月はアカデミーの試験で忙しいため、6月と決まりました。
 
 すぐに航空券の手配に取りかかりました。使うのはJALの特典航空券です。モスクワへ行くのはヘルニアを患ってから初めてで、まだクッションがなければ飛行機に乗れないし、仰向けに寝ることはできないので、エコノミーで10時間はきついかも知れない…
 エコノミーだと2往復できるだけマイレージがあったのですが、今回はビジネスクラスに予約を入れました。ビジネスクラスだと横向きに寝ることができるし、痛い方の腰に枕を当てるスペースもあります。
 航空券代はタダですが、燃油代は何と往復で54,600円…高ーい…
 宿泊とビザの手配は、前回行ったときの旅行会社にお願いしました。これからパスポートを送り、渡航の準備に入ります。

 2台ピアノのパートナーもモスクワ音楽院で教えているので、彼もモスクワにいてくれるともう1回合わせができるのだけど、ロシア語を書く時間がなくてまだ連絡していません。最近はモスクワにいないことの方が多いようなので、望みはあまりありません。
 あと、チャイコフスキーの「四季」を弾くので、一度も行ったことのないクリンのチャイコフスキー博物館には必ず行って来ようと思っています。

この写真は、前回行ったときにアカデミーのレッスン室でタチヤーナ・ニコラエヴナと一緒に撮ったものです。これを見た多くの人に「凄い似てる…親子みたい…」と言われました。長くレッスンに通い続ける先生はやはり雰囲気が似ているのかも知れません…
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