ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

バッハ(シロティ編) プレリュードロ短調 BWV855

 本当に偶然にこの曲に出会いました。

 2月に東京にレッスンに行ったとき 先生とエミール・ギレリスとニューヨークフィルのチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番のCDの話をしていました。
 大学院の頃 課題研究でチャイコフスキーのコンチェルトを勉強していたとき、先生にこのCDをカセットテープ(当時はMDもなかった…)に録音して頂いたのですが、25年近くたってテープが劣化してしまうかも知れないという話になって、もう一度お借りすることに…

 大学院の頃夢中になって聴いたギレリスのチャイコ…

 時がたち、改めて聴いてみると、やはり凄い!と思ったのですが、コンチェルトを弾き終わったあとアンコールに弾いているこのプレリュードに完全に魅せられてしまったのです。
 あの頃はあまり印象に残らなかったのですが、やはり年齢を重ねて、聴く私の耳も感性も変わってきたのでしょう。

 この曲やりたい!!モードになってしまった私…早速楽譜を探し始めました。
 あちこち探して、見つけたのが楽譜のダウンロードサイト
 嬉々としてプリントアウトして、弾いてみました。
 どうもこの楽譜に書いてある音とギレリスの弾いているものは違うらしい…
 YouTubeで他の音源を検索していると、意外にたくさん出てきました。いくつか聴いてみたのですが、どうも楽譜はこれしかなく、弾く人によっていろいろなヴァリエーションがあるようです…

 やはり最初に聴いたギレリスの弾いているものが一番気に入ったので、これを聴き取って楽譜に書き込むことにしました。左手は楽譜ではアルペジオになっているのだけど、ギレリスは和音で弾いています。10度がたくさん出てくるのだけど、1か所を除いて何とか届きます。

 今年8月10日(土)に国立音楽大学北海道同調会のコンサート(釧路市)に出演することになり、そのときのプログラムに入れることにしました。
 詳しい情報はまた追ってお知らせいたします。