ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

ハチャトゥリアンの世界

 今年の発表会の第3部の私の演奏は、主にロシアで活躍したグルジア生まれの作曲家 アラム ハチャトゥリアンの作品をお届けします。
 今まで彼の作品は日本ではあまりなじみのあるものではありませんでしたが、昨年のバンクーバーオリンピックフィギュアスケートで日本の浅田真央選手が「仮面舞踏会」のワルツをプログラムに使用してから一気に有名になり、楽譜屋さんの店先にも楽譜やCDが急に増えました。

 うちの生徒さんでも何人か挑戦する人が出て、教えているうちに次第にこの曲の魅力にハマり、自分でも弾いてみたいと思うようになりました。(リクエストも頂きました)
 市販のピアノソロ用に編曲された楽譜に更にオーケストラスコアを見ながら音を加え、できるだけオーケストラの重厚さを1台のピアノで表現できるようにしてみました。

 今回はこの他に同じ「仮面舞踏会」の中から「ノクターン」と、バレエ「スパルタクス」から「スパルタクスとフリーギアのアダージョ」を加えた計3曲を演奏いたします。
 「スパルタクス」は自分の健康上の理由で2007年の釧路でのリサイタル以来封印してきたのですが、今年やっと再び弾けるようになり、よりいっそう曲の細かいところまで深く入って表現できるようにしたいと考えています。

 あと一週間…出演者の生徒さんと一緒に 私も舞台への最後の一段を上がれるように頑張っていきます。