ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

グルジアの歌

 シベリア旅行の10日間で 私のロシア語力は飛躍的に向上したようです…やっぱり実地勉強は違います。ホテル、買い物、タクシーなどなど…ガイドがついてくれた市内観光以外はすべて私がロシア語でやっていましたし、列車の中などは わからないことがあるたびに私が車掌室に走るということを繰り返していました。(列車の中の4日間がやはり大きかったです)考えなくても言葉が出てくるようになりましたし、テレビのロシア語ニュースなどの聞こえ方も違ってきました。

 このレヴェルを何とか維持したい…

 そう願っている私に絶好の機会が用意されていたのです…

 私がロシア語を習っているところで毎年開催している「詩のつどい」が今年は8月8日に行われることに…今年は札幌、ノヴォシビルスク姉妹都市締結20周年にあたり、ちょうどこの時期にノヴォシビルスクから市民訪問団が来ることになり、1か月ほど早くなったのだそうです。

 タチヤーナ ゲオルギエヴナは現在長期休暇でモスクワへ帰国中なのですが、(連日35度を超える猛暑のモスクワでさぞかし大変な思いをしていることと思います。シベリアも暑かったけど)帰国前 金曜クラスの全員に詩を探して、選んでくれました。
 
 何と 私にははブラート オクジャワの「グルジアの歌」 今年はクラス全員がオクジャワの作品なのです。彼の作品を勉強するのは初めて、出発前フーフー言いながら何とか訳し、帰国後 まだアタマにロシア語がしみついているときに読みの練習を開始、そして昨日リハーサルがあって初めて人前で読みましたが、さすがにまだ暗記ができていないのであまりうまくいきませんでした。

 オクジャワの父はグルジア人、母はアルメニア人です。この詩は父の国への深い思い入れ、そして人間の素朴さと激しさが入り混じっていると感じます。オクジャワ本人の歌とタチヤーナ ゲオルギエヴナの録音を聴いていると、一つ一つの場面が絵を見るように描かれていて、聴く者の胸に迫ってきます。

 絶対上手に読みたい!
 もうこれから頑張るしかありません。

 そして「詩のつどい」が終わってやれやれ、となったところでタチヤーナ ゲオルギエヴナが札幌に戻って来て、後期の授業が始まるのです…