ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

東京の休日

  コンサートが終わった翌日 私はいつも行っている渋谷のバレエスタジオに稽古に出かけました。
  今までで一番とも言える緊張の中で終わった復帰コンサート…いろいろなところに力が入っていたらしく、翌朝起きてみると、体のあちこちが痛くてびっくり…

 こういうときは迷わずバレエに行きます。何とかコンサートを無事終えて心底リラックスしたらしく、疲れているはずなのに信じられないくらいこの日は調子が良かった…
 札幌より暖かいせいか、東京での方がいつも調子は良いんですよね。
 このスタジオには97年から在籍しているのですが、東京にいるときは必ず行きます。いろいろなレヴェルのクラスがあり、先生方も非常な熱意を持って教えて下さるので、目的を持ってレッスンできるのです。私のように地方に住んでいて、東京出張のときだけここにレッスンに来る人は他にもいるようです。

 バレエのあと 道玄坂のタイ料理のお店でのんびりランチ…こんなにゆっくり食事をしたのはいつ以来だろう…発表会、今回の本番と忙しい中で 食事はいつの間にか「楽しむもの」ではなく「命をつなぐもの」になっていたようです。忙しいのは嫌いではありませんが、たまにはこういうのも良いですね…

 そのあと新宿で買い物をしたり、カフェでおしゃべりをしたりして夕方羽田に向かい、いつも乗っている最終便で帰って来ました。飛行機の窓から「Tokyo International Airport」の明かりが見えたとき、なぜかほっとして あ、終わったんだ…と実感しました。

 深夜の新千歳空港に両親が迎えに来てくれました…

 今回私が体調を崩したことで一番心を痛めたのは両親だったと思います。特に 医師である父は  私が不調を訴えるたびに 私達には考えられないような最悪の症例を想像し、緊張の日々を送っていたようです。翌朝出勤するにもかかわらず 私を自宅まで送ってくれ、そのあと帰って行きました。

 翌日からレッスンが始まって今日で4日目、この3年間味わったことのない満ち足りた気持ちです。