ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

姪のバレエ 2019年秋

 しばらく書いていない間に姪(妹の長女)は大学2年生の19才になりました。他の習い事はやめてしまったのですが、バレエだけは続いています。小学校3年のときに移ったバレエ教室のレッスンと通っている大学のバレエサークルで続けています。大学のバレエサークルでは来月公演があって、「白鳥の湖」を上演するそうです。

 先週妹と姪が休暇で札幌に来ていました。姪は来月の公演に向けてテクニックを落とさないために、札幌でバレエの稽古ができるところをネットで調べてきていました。そのトップにあがっていたのが現在私が通っているスタジオでした。できればここに行きたいと言うので、私も予定を変更して一緒にクラスを受けることにしました。

 

 彼女がこの教室に行くのは初めてではありません。8年前の3月、東日本大震災で東京が混乱していたとき、彼女は一時期札幌に来ていました。そのときにバレエの稽古がしたいと言った彼女をこの教室に連れていきました。このとき子供のクラス(当時彼女は小学校5年生でした)は発表会の練習のみで通常のレッスンがなく、大人のクラスの受講資格は中学生以上だったのですが、スタジオの主宰者の先生が「そういう事情なら」と言って大人のクラスの受講を許可して下さったのです。

 

 8年ぶりに一緒にバレエの稽古に行くことになって、私は少々緊張ぎみ…前に一緒に行ったときはレベルは大体同じくらいだったのですが、この8年の間に彼女は成長し、一方の私はヘルニアになったり仕事が忙しくなったりでバレエに行く回数が減り、今でははるかに差をつけられている状態です。それでもまた一緒にバレエに行けるとなると何となくワクワクしてきます。

 

 レオタードに着替えて稽古場に出てくるとその細いこと…小さいときから胃腸が弱く食が細いことが逆に幸いしたのかも知れませんが、思春期も太る心配をしないで済み、堅実な食習慣を身につけたようです。私は年とともに痩せてきているのですが、一緒に鏡の前に立つと、太って見えてしまいます。

 

 さて、肝心のクラスでは彼女はいろいろ勉強になることが多かったそうです。手を横に伸ばすときの彼女の癖は、先生が手先をちょっと直しただけで直って、身体全体がすっと伸びたのだそうです。

 「先生って偉大だ…」

帰ってから彼女はそう言っていました。

 

 その晩は深夜までバレエ談義に花が咲きました。私の方はだんだんできないことが増えてバレエをやめようかと思うこともあったのですが、やっぱり続けていて良かったですね。これからも身体の続く限り続けていきたいと思っています。

 そして彼女も私のように年がいってもずっとバレエを続けてくれたら良いな、と思っています。そして、また一緒にクラスを受けられる日を心から待っています。