ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

指の練習

 毎朝、ピアノに向かって1時間ほどのウォームアップ的な指の練習をするのは、ずっと以前から私の日課になっています。

 脱力の練習から始まってオクターブ、和音、5指や4指を鍛えるもの、跳躍の練習、そして音階とアルペジオの全調に続きます。その他ハンドクリップ(非常に軽いもの)を一日300回前後。毎朝これをすることで、目が回るように忙しい時でもとりあえず最低限のテクニックとモチベーションが維持できるようです。

 年を重ねてくると筋力もだんだん衰えてくるので、毎朝のコンスタントな練習の大切さを感じています。その上、何日か休んだ後テクニックが元に戻るまでに時間がかかるようになりました。

 東京など日本国内の他の土地へ行くときは、現地で朝練習できる場所を探します。国内は割と簡単に見つかることが多いのですが、海外へ行ったときはこの練習場所探しがとても大変で、その日全く練習できないまま本番というときもありました。この次海外に行く機会ができたら、持ち歩ける折りたたみの鍵盤を買おうかな、と考えているところです。

 

 最近は、生徒さんでこの指の練習をレッスンで教えて欲しいという方が出てきました。レッスンでやるときはいきなり毎朝自分がやっていること全部を教えることはしません。かなりハードなものなので、まず脱力の練習から教え、その方の習熟度に合わせて少しずつ足していきます。

 今これを教えて大丈夫だろうか…まだ早いだろうか…

 常に悩みながらレッスンを進めています。