ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

練習

 「先生っていったいいつ練習しているんですか?」
 生徒さんや父兄の方からよく聞かれます。毎日夜までレッスンが入っているので、皆さん、私がいつ練習しているのかと思われるようです。
 確かに私の練習のスケジュールはとてもタイトです。毎日、空いている時間を総動員して練習をしないととてもテクニックは維持できません。まして今は5月26日のリサイタルが迫っているときなので、できるだけの時間を作って練習にあてています。

 若い頃から東京の師匠を見習って続けてきたタッチや音階、アルペジオなどの練習は毎朝欠かさずやってきました。自分がもう若いと言えない年齢になってこういう練習の大切さが身にしみてわかるようになりました。
 また、若い頃よりも握力が落ちやすくなってきたので、毎日ハンドグリップを握ってきちんと握力が維持できるようにもしています。先日、長年使ってきたハンドグリップが壊れてしまいました。ストラヴィンスキー2曲とシチェドリンを抱えているので、大あわてで新しいものを買いに行きました。

 時間は、平日は朝9時くらいから12時くらいまでと、レッスンが終わってから22時30分くらいまでです。大体一日4時間くらいですが、これだけではコンサートの準備をするには足りないことが多く、あと頼みの綱は休日です。結局今年のお正月も実家にも行かず、一日中家に閉じこもっていました。(結局、親が諦めておせち料理を持ってやってきました…)
 やはり、若い頃よりも曲を体に覚えこませるのに時間がかかるようになりました。これだけでは嘆いてもしょうがないので、時間をかけてやるしかありません。

 きちんと練習をして一つ一つの舞台で充実した演奏を皆さんにお届けしたいです。そして、舞台で経験したことを生徒さんに伝えて行きたいと考えています。