ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

リハビリ…リハビリ…2

 ようやく恐怖感なく右手でハノンが2オクターブで弾けるようになりました。
 日常生活ではほとんどのことが大丈夫になりました。ドライヤーやアイロンも持てるようになったし、タオルの絞り方もほぼ怪我をする前に戻りました。
 病院では多分この段階で「治癒」というのでしょうね。
 しかし、ピアノのテクニックはまだまだこれからです。

 怪我をして1ヶ月半、右手のテクニック回復のための練習は、長年慣れ親しんだハノンの本を使っています。先月23日から練習を始めて、最初は1番から20番までを5曲ずつ4つに分けて1オクターブだけで練習していました。今月初めから5曲を8曲に増やし、中旬からは21番以降の練習曲(1曲が長い)にも入りました。
 傷めたのが右手の薬指を動かす靭帯だったので、3,4指や4,5指のトリルは凄い恐怖感がありましたが少しずつ取れてきました。人間の身体の回復力って凄いんですね。
 
 今週に入って21番以降を2オクターブで弾いても手が痺れなくなってきたので、いよいよスケールとアルペジオを弾けるようにするため、指くぐりの練習を始めました。
 やはり、4指から1指に行くのがまだ怖い…でも痛みはもうないので、少しずつ慣らしていくしかありません。
 焦ってはいけないと自分に言い聞かせる日々です。

 教室のレッスンで右手を使うことにはまだ凄い恐怖感があります。右手を使えば簡単に弾いて説明できることも、左手だけだとなかなかうまく説明できずに歯がゆさを感じる毎日です。
 
 怪我をしたことで身体のいろいろな機能が狂ってくるのか、今月は心身共に絶不調に悩まされてきました。特に、傷めたところを中心にとにかく身体が冷え、室温が22度になっても手は氷のように冷たいのです。昨日今日は暖かくなりましたが、それまでは何とヒートテックの下着に冬物のセーターを着ていました…モコモコスリッパもまだ愛用しています。
 暖かくなったら少しずつ良くなるかな…身体が冷えるのは運動が足りないからだと何かで読んだことがあるので、ゴールデンウィークはスポーツジムに通うつもりです。運動と一緒に以前にやっていた岩盤浴なども併用すれば少しは身体が温まるのではないかと思っています。

 リハビリ的な練習ばかりだと気持ちがとても落ちるので、やはり左手の曲をやることは大事ですね。
 ラヴェルのコンチェルトを頑張って仕上げます。