ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

ロシアだより2018 第6回(最終回)

 前回の続き。

  10月31日(水)
 いよいよロシア最後の日になりました。この日17:00発のJALの成田行きで帰国します。朝食のあとパッキングをするともう12時のチェックアウトまであまり時間がなかったので、部屋でゆっくり過ごしました。
 タンボフ、イワノフカと何かひと夜の夢のようにあっという間だったように感じました。前日ナージャに会うまで全く日本語のない世界に一週間暮らしました。つらいこともあったけど、多くの人に親切にしてもらい、楽しい旅になったのではないかと思います。
 12時にチェックアウト、トランクのキャスターが壊れているので、もうアエロエクスプレスに乗ることは諦めてフロントで空港までのタクシーを頼みました。
 この日はハロウィン、ホテルのフロントもハロウィン仕様です。

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 ドモジェドヴォ空港までは850ルーブル、やはりアエロエクスプレスのビジネスクラス(1000ルーブル)は高いですね。渋滞もなく、1時間弱で空港に着きました。
 このキャスターの壊れたトランクを早く預けてゆっくり昼食を食べたかったのですが、JAL422便成田行きのチェックインは14時からになっていました。時計を見るとまだ13時10分、近くにドイツ風のパンの店があったので、入ってお昼にしました。
 14時になったのでお店を出て、JALのカウンターを探します。

 あっ…鶴のマーク…

 いつも海外で自国の航空会社の表示を見ると何かとてもホッとします。
 JALのカウンターに日本人の係員がいて、声をかけてくれました。一週間ぶりの日本語です…
 預けたトランクにつけてくれたJALのハロウィンタグ…何となく心温まります。

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 ドモジェドヴォ空港ではビジネスクラスの乗客は手荷物検査の入り口も別になったようです。

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 並ばなくても良いのは楽なのだけど、税関検査は厳しくて、申告の必要がない人(所持金が10000ドル以下の人は申告の必要はない)も所持金の額を聞かれました。お金を分散して持っていた私はとっさに答えられず、ルーブルの入っていた財布を開けさせられました。

 税関検査と出国手続きを終えて、免税店でお土産を少々…夜行列車の翌日(30日)、モスクワでアルバート通りにお土産を見に行こうと思っていたのですが、疲れてどうしても行くことができませんでした。もし行けていたらもう少し安くて良いものが買えたのではないかと思います。

 そして、空港のビジネスクラスラウンジへ…旅の終わりの落ち着ける空間です。

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 いつものように食べ物がたくさんあって食べ放題なのだけど、機内で大量に出てくるので、ここで食べると機内食が食べられなくなるため紅茶のみ。居心地が良すぎて眠くなるので、乗り遅れないようにしなくてはなりません。
 機内に入って日本語で「お帰りなさいませ」と言われたときは、やっぱりダメでしたね。緊張が緩んで大粒の涙をこぼしてしまいました…やはり、母国語は偉大です。

 窓から見える雲…何かとてもフワフワで乗れそう…

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 ビジネスクラスの特典航空券は今回で5回目なのですが、今回初めて機内食で和食を頼んでみました。なぜか日本料理の繊細さが身に沁みました。

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食事の後、顔を洗って横になりました。毎回ポーチに入ったアメニティ用品がついています。アレルギーがひどいので化粧品は決まったものしか使えず、中の化粧品は使えないのですが、ポーチは素敵なので毎回頂いて来ます。今回は列車の一等車でもついていたので、3つもポーチが増えました…
左が行き、右が帰りの機内のもの、真ん中は列車で頂いたものです。

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  11月1日(木)
 飛行機が離陸してすぐ日本時間で日付が変わりました。6時過ぎになるとまわりが明るくなってきました。もう夜が明けているのです。

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 8:40、モスクワからのJAL422便は定刻より5分遅れて成田空港に着陸しました。
 眠ったのは3時間半くらい、モスクワ時間ではまだ2:40です。寝不足とやっと日本に着いたという安心感でもうろうとしています。
 ここから羽田空港に移動して、新千歳行きJAL519便に乗ります。JALの特典航空券は成田までの国内線も含まれるのですが、使えるのはJAL便のみでジェットスターなどの他社便は使えないことになっています。
 時間があったので、バスでゆっくり羽田に移動しました。
 いつも東京に来るときは帰りが最終便なので、空港のお店をゆっくり見てまわることはありません。
 旅の終わりの時間はゆっくりゆっくり流れていきます…

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 過ぎてしまうとあっという間のように思えるのだけど、物凄く充実した一週間でした。
 この旅で驚いたこと、改めて知ったこと、悟ったこと…ここに書ききれないこともたくさんありました。またときどき「ロシア旅こぼれ話」として書いていきますね。

 最後まで読んで下さり、有難うございました。