ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

タンボフ

 今回のロシア行きではイワノフカ村にある「ラフマニノフ博物館」を訪ねるのですが、モスクワからの交通があまりに不便なため、途中のタンボフに宿を取り、ここを拠点にすることにしました。

 ロシアに行ったことのある人でも「タンボフってどこ?」と思う人が多いことと思います。
 モスクワから南東に480キロ、ウィキペディアで調べてみると日本語のページがありました(こちら)。
 私がこの町の名前を覚えていたのは、自宅のハードディスクに録画してあった昨年11月に再放送されたETV特集ロシア革命100年」(NHKEテレ)でした。ロシア革命社会主義政権が樹立された後、激しい飢饉が起こったとき、政権は富農の多かったタンボフ地方に食料調達部隊を派遣し、厳しく食料を拠出させました。これに反発した農民が反乱を起こし(1920~21年)、鎮圧に毒ガスが使われ、多くの農民が命を落としました。ロシア国内で化学兵器が使われたのはこのときだけだそうです。
このときの様子は市内の「タンボフ郷土資料館」に展示があるようです。

 動画を検索してみるといろいろ出てきました。一人で行くので何でも自分で知っておかなければならないと思い、まず列車でタンボフ駅に到着する動画を観てみました。これで駅の様子が少しわかりました。ロシアの地方都市によくある駅の風景です。景色を見ながら行きたいと思ったら、ちょうど良い時間の列車はモスクワ(パヴェレツキー駅)13:44発しかなく、この列車を予約しました。タンボフ到着は22:40です。ホテルまでは3キロくらいあり、タクシーを使わなければならないのですが、遅い時間に知らない町についてまごまごしないようにもう少し調べてみなくてはなりません。

 ロシア語の資料も少し読んでみましたが、どうしても時間がかかるので日本語で何か情報がないかと思いFacebookを検索してみると、「丹波、タンボフ交流協会」のページを見つけました。丹波市兵庫県)とタンボフの間でいろいろな文化交流を行なっていて、今月タンボフで初めて落語の公演が行われるそうです。ここと繋がることができたのはとても心強いことです。

 タンボフからイワノフカまではまだ100キロくらいあるようです。何とか頑張ってたどり着きたいと思っています。