ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

排水管取替工事

 トラブルは大抵一番スケジュールが詰まっているときに起こるものです…
 
 先週の金曜日、自宅でトイレを使ったときにまた流れが悪くなっていることに気がつきました。
 この現象は去年の8月以来2度目…
 修理を頼もうにも夜半だったし、とりあえず紙を流すのはまずいと思い、ロシア式(最近のロシアでは流せる紙が増えてきましたので昔のロシアかも)に屑籠に捨てるようにしてそーっとトイレを使っていました。
 翌日にロシア領事館での演奏を控えていました。演奏時間は短いけれど初めて弾く曲ばかりでかなり緊張していたときです。

 演奏を終えた翌日曜日、修理を頼みました。その結果うちの排水管に重大な問題が発生しており、至急管を取り替えなければならないと言われました。我が家はかなり築年数がたっていて、年月がたつとこういうことはよく起こってくるということでした。外壁や屋根はきれいに塗り直したのですが、一番肝心なところにガタがきていたのです。
 せめて教室の発表会(3月21日)が終わるまで待てないかと思ったのですが、雪解け水が入ると更に工事が大きくなると言われ、充分に説明を受けて納得した上で厳寒の中での工事を決めました。札幌都心よりかなり気温が低いうちのあたりは朝はマイナス13度、昼間でもマイナス8度という日でした。
 工事は2日間で終わるということ。しかし、その間は水を流すのは厳禁で、トイレも使えないとのことでした。
 突然のことに一瞬大パニックに…私は自由にトイレに行けない環境に置かれると途端にトイレに行きたくなるという困った性癖を有していて、コンサートのときも必ずドレスに着替えてからトイレに行きたくなる人なのです。
 しかも発表会に向けてそろそろ仕上げにかからなければならない今、とても臨時休講にすることはできません。しかし、外だけの工事といっても誰かが家にいなければなりません。
 結局、白石教室でのレッスンの間は母に来てもらいました。老いても厠近くなっていないうちの母は買い物ついでに近所の生協のトイレを使い、何とか工事終了まで家にいてくれました。

 この日レッスンを終えて家に戻って水を流したときは全身の力が抜けました…今まで当たり前に使ってきたものがいっときなくなって、この時ほど水が流せることの有難さが身にしみたことはありませんでした。