ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

初めての翻訳奮戦記!!

 ずいぶんこのブログをお休みしてしまいました…
 人間 強烈な体験をすると、その後の反動も大きいものです…
 東京では暑さにやられ、かなり身体に無理をかけてしまい、最後に腰痛が出ることに…(早くケアしたので大事には至りませんでしたが、帰りの飛行機は優先搭乗を利用しました)
 その上 札幌に戻る直前に 自分が善意でしたことが完全に裏目に出るというやりきれない事態に遭遇し、精神的に完全に消耗してしまいました。
 マスタークラスに間に合わないのではないかと常に心配し、必死でヘルニアのリハビリに励んだこの数か月が嘘のように 腰の体操も水中歩行もトレーニングも全くする気が起こりませんでした。
 
 これでまた身体がダメになったら自分の気持ちに何らかの決着がつくだろう…

 湧いてきたのはあきらめとも開き直りとも言えるような気持ちでした。

 しかし 私のロシア語街道はまだ続くのです…

 来週 9月6日と7日に札幌で「第10回日ロフォーラム」が行われます。その前日の記念コンサートでノヴォシビルスク(札幌市の姉妹都市)から12~16才くらいの音楽学校の少年少女達が来日して演奏します。(このコンサートには私も出演します)そのプログラムの翻訳をすることになったのです。
 普通 ロシアでコンサートに行ってプログラムをもらうと、内容はほぼ全部わかります。しかし それを日本語に直して 日本のお客様に読みやすいように編集することは並大抵のことではありませんでした。
 作曲家の名前は日本語で読みやすいように直さなければなりません。バッハやベートーヴェンといったポピュラーな作曲家であればそのままで大丈夫ですが、あまり知られていない作曲家の場合は日本語とロシア語で読み方が違ったりするので注意が必要です。
 あとロシア民謡やロマンス(歌曲)は知らないものが多くて大変だった…辞書をひいてもあまり適切な訳が浮かばないんですよね…通訳や翻訳は日本語力が大切だというのはよく聞いていましたが、今回身をもって体験しました。
 締切は8月28日、レッスンのあと急いで家に戻って原稿と格闘し、午後10時過ぎ ようやく送信…
 身体中の力が抜けました…

 フォーラムの期間中は彼らのお世話もすることになりそうなので、今もまだ毎日 東京に行く前と同じペースでロシア語を続けています…