ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

オンライン誕生会

 昨日、実家の父が91才の誕生日を迎えました。コロナ感染者が急増する中、東京に住む妹一家が札幌に来ることは今年もかなわず、妹宅と実家をZoomでつないでオンライン誕生会となりました。

 PCの画面をテレビに映すと、父はまるで直接会っているようだと喜んでくれました。

 

 85才で医師を引退した後、ずっと元気だったのですが、昨年は体調を崩して、入院生活を送りました。7月下旬に大下血を起こして入院、いろいろ調べた結果、胃の中に腫瘍ができていることが判明、母校の病院で手術となりました。

 コロナ禍の現在、病院はどこも家族の面会を許可していません。手術の日も実家で担当の先生から電話が来るのをひたすら待っていました。内視鏡での手術は開腹より身体への負担が少ないと聞いて、母も私も楽観的な気持ちでいたのですが…

 何と、麻酔の注射をしたときに呼吸が乱れ、手術は一旦中止、改めて麻酔科の先生が加わって手術をやり直すという連絡が入りました。90才(当時)の高齢での麻酔は私達の思った以上に負担がかかるものだったようです。

 どんなに心配でも病院で付き添うことはできないわけですから、頭の中が真っ白になりながらひたすら母と次の連絡を待ちました。

 無事に終わったと聞いたときは本当にほっとしました。

 

 退院後も細かい食事制限が続いていたのですが、2ヶ月後の11月末にようやく制限がなくなりました。

 そして昨日、あれから初めてのお酒を口にしました。

 

 自由に移動ができない現在、妹も東京で悶々とした日々を送っていました。元気になった父の姿を見てとても安心したようです。今年は直接会える日が来て欲しいと心から願っています。