ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

ボストンへ2

 出発が目前に迫ってきました。すでにトランクが成田空港に向けて出発しました。何度も行ったモスクワと違い、まだ見ぬ文化圏への旅の前には何とも言えない楽しみと緊張感があります。
 パーヴェル(ネルセシアン)のレッスンに向けてはやるだけのことをやったと思います。最後の1ヶ月はとにかく「苦しかった」の一言だったのですが、多分後で思い出したら幸せな1ヶ月だと思うことでしょう。
 今、世界中で彼のレッスンを待っている人は多いことと思います。ボストンで集中して彼のレッスンを受けられるという誰もが羨むことを控えていながら、私はひたすら緊張で胃の痛い日々を送っていました。しかもこの胃痛は休んでいても治らず、ひたすらさらうしかないのです。
 充分に大きなプログラムを用意するようにと言われて、今までこんなにたくさんの曲を一度にやったことなどなかった私は、体力との戦いでもありました。

 もう少し若かったら…

 何度そう思ったか知れません。
 しかし、20代30代の自分だったら、多分彼のレッスンを受けること自体が無理だったかも知れません。
 今回は比較的時間があると思うので、今まで疑問に思っていたことも質問してみようと思い、ロシア語でまとめています。

 レッスン以外では、まずボストン美術館には絶対行ってみたい。その他アメリカ独立前後の歴史を知ることができる「ボストン茶会事件船と博物館」や「オールドノース教会」には行こうと思っています。少し時間があれば「ポーツマス条約」のポーツマスアメリカでもあった魔女狩りの歴史を物語るセーラムも良いかな?
 かの小澤征爾が長年音楽監督をつとめたボストン交響楽団は世界第一級のオーケストラです。私がボストンにいる間に行けるコンサートがあればぜひ行きたいし、ボストンリリックオペラや日本人がプリンシパルをつとめるボストンバレエのHPも見てみようと思っています。
 そして、帰りにはダラスにもちらっと行きます。

 今まで知らなかった国でたくさんのことを吸収してきます。

 ちなみに、特典航空券は行きの成田、ボストン線だけビジネスクラスが取れました。帰りのダラス フォートワース、成田線は最後までビジネスクラスの特典枠に空席が出ないまま変更期限である出発4日前を過ぎました。(最初の予約のプレミアムエコノミーです)差額の17500マイルは次にレッスンに行くときまで大事に取っておきます。