今月17日の発表会の第3部でアルゼンチンの曲に初挑戦すると決めてから、私はつとめてアルゼンチンのことを知ろうといろいろなものを読み漁りました。
2016年10月、私はアメリカ、ダラス・フォートワース空港で成田行きの便に乗るためチェックインの列に並んでいました。ここは南アメリカ方面へのハブ空港になっています。ここからアルゼンチンの首都、ブエノスアイレスまでは10時間と書いてありました。成田までの飛行時間は実に13時間半、足してみると…あまりの時間の長さにため息が出ました。
そんな遠い遠い国からやって来た曲の数々は新しい発見が一杯で、練習しながらワクワクする日々を送っています。
ヒナステラの「3つのアルゼンチン舞曲 作品2」はたくさんの演奏がYouTubeに上がっていました。その中でJuan Peres Floristan(ホアン・ペレス・フロリスタン)というピアニストの演奏が特に気に入りました。
この曲はテクニック的にも非常な難曲ですが、その難しさを超えて、「これぞ踊り」という印象を受ける演奏だったと思います。
私はこの人のことを全く知らなかったので調べてみたのですが、1993年生まれ、2021年のルービンシュタイン国際コンクールの覇者、CDもいくつか日本で発売されているようです。何となく風貌が我が師匠パーヴェル・ネルセシアンの若い頃に似ているような気がする…
願わくはこんなふうに演奏したいなあ、と思いながら日々ピアノに向かう今日この頃です。