ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

小西健二音楽堂ピアノコンクール

 先週末24日に北海道東川町の「小西健二音楽堂ピアノコンクール」に参加してきました。

 入賞はなりませんでしたが、たくさんの有益なアドバイスを頂き、新たな出会いもたくさんあり、大変有意義な時間を過ごすことができました。

 このコンクールはSNSで知りました。最初は年齢制限があったのですが、それが撤廃されると聞いて、思い切って参加してみようと思いました。自由曲で15分のプログラムだったので、発表会の第3部で弾いたものをそのまま弾きました(グァスタヴィーノ:サンタ・フェの少女たち、ヒナステラ:3つのアルゼンチン舞曲)。

 

 それこそ孫のような年齢の人もいる中で若い人に混じってコンクールに出てみようと思ったのには訳がありました。

 年齢を重ねてくると、自分の演奏についてアドバイスを受けることが少なくなっていきます。師匠のパーヴェル (ネルセシアン)のレッスンは現在も彼が来日したときは必ず受けていますが、彼は今のところ一年に一回しか日本に来ないし、オンラインで相談することもできなくはないですが、込み入った話だどなかなか難しいものがあります。

 最近若い優秀なピアニストがどんどん出てくる中、自分が演奏活動を続けていくことに意味があるのだろうか、とも思えるようになっていました。

 若い頃の倍の神経を使って身体のメンテナンスに取り組み、勉強を続けていても、今の自分の演奏はもしかして時代遅れなのではないか、という不安もよく頭をよぎりました。自分はこれから何をして行ったら良いのだろう…

 

 そんな中でこのコンクールを知って、もう一度若い人達に混じってコンクールに出てみようと思ったのです。

 このコンクールは審査員も若い方が多かったので、若い方のアドバイスが欲しいと切実に思いました。

 これから年齢を重ねていけば、聴いて下さる方はどんどん若くなっていくわけで、若い人のアドバイスを取り入れることが今後演奏活動を続ける鍵になるのではないかと考えました。

 

 そんな考えで臨んだコンクール本番はさすがに緊張しましたが、予想以上に大きなものを得ることができました。頂いたアドバイスは自分の演奏だけではなく、教室のレッスンにも役立つことがあります。昨日から発表会後のレッスンが始まりましたが、このことを痛切に感じることがすでにありました。

 

 発表会の後厳しいスケジュールではありましたが(このことについては次回に書きますね)、参加してよかったと心の底から思いました。あともう少し演奏活動も続けるつもりでいます。