ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

2か国語の嵐

 秋のアメリカ行きに向けて英語の勉強を始めて3ヶ月がたちました。と言ってもNHKラジオの「英会話タイムトライアル」を運転中に聞いているだけですが、毎日やることでかなり頭が英語のイントネーションを思い出してきました。
 今まで運転中は「まいにちロシア語」を聞いていたのですが、さすがに英語と両方は無理で、一時ロシア語のラジオ講座はお休みすることにしました。
 ロシア語のニュースは日によってかなりわかるようになりましたが、まだ英語でニュースを聴くのはとても不可能なので、ロシア語はニュースとラジオと月2回の個人レッスンでやり、英語はラジオ講座というように分けてみたら少し頭の整理ができてきました。

 「英会話タイムトライアル」は中学校程度の単語力で英語の瞬発力を鍛えるもので、難しい単語はありませんが、素早い反応が求められます。
 素早い反応が求められると、今までの習慣で英語の代わりにロシア語が出てくることもしょっちゅうです。「この美術館は」という言い回しで、英語のthis museumではなくロシア語のэтот музейと言ってしまい、「あっ、しまった。英語だ…」と思って言い直すとすでに時間が足りなくなっています。

 思えば英語をやったのは2004年、ウィーンフィルの元コンサートマスター、ヴェルナー・ヒンク氏とデュオリサイタルをやったとき以来です。あのときは本番の日はドイツ語の通訳がつきましたが(私はヨーロッパの主要言語の中でドイツ語がいちばんできない)、事前に合わせたときはにわか仕立てで英語をやり、なんとかかんとかやり取りしてリハーサルをした記憶があります。
 その後英語を使うことはなかったので、英語はロシア語に押されて頭の片隅に追いやられ、やがて出て行きました。

 今度はロシア語を頭から追い出すわけにはいきません。パーヴェル・ネルセシアンのレッスンを受けるようになって4年、今後も受け続けたいと思っています。博識な彼がオペラやバレエやその他いろいろなところから例を引いてイメージをいっぱいに膨らませてくれるレッスンはまさに私の望むところだったし、その彼の説明を深く理解するためにはロシア語が不可欠なのです。

 私の頭の中は2か国語の嵐でとんでもないことになっています…

 英語も短期でも良いから少しレッスンを受けた方が良いかなあ、と思っていながら結論が出ないまま時が過ぎていたのですが、先日選挙の帰りに会場の小学校からゆっくりいつもの違う道を歩いて帰って来る途中英会話教室の看板を見つけました。自宅から徒歩3分くらいのところです。以前からうちの近くに英語圏の国の人と日本人のご夫婦が住んでいて、英会話教室をやっているということは聞いていましたが、彼らなのでしょうか…
 とり急ぎ調べてみようかと思っています…