ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

誕生日

 昨日、ついに大台を飛び越えました…
 お祝いのメッセージ、メール、お手紙等を下さった方に心よりお礼を申し上げます。
 私にとって昨年の誕生日からの1年間は、8月のリサイタルでのパーヴェル(ネルセシアン)との2台ピアノの共演が実現した一方、3月に右手を怪我して数か月を棒に振るという天国から地獄へ真っ逆さまの年でした。
 今、ようやく回復し、9月の復帰に向けて本格的な調整に入る一方で、怪我をしたことで出会ったラヴェルの「左手のための協奏曲」も続けています。
 怪我をしたことは心身共にとても辛いことだったし、多くの方にご迷惑をかけることになってしまったのですが、演奏活動を休んでいる間に今まで考える余裕のなかったことに思いをめぐらせたり、他の人の演奏をじっくり聴くことができました。
 ピアノのテクニックも、もう力で押せる年齢ではなくなりました。年をとって筋力が落ちることは誰もが避けられないことですので、これからはきちんとした脱力を会得して、末永く演奏できるようにする努力が必要だと感じています。
 日常生活に目を向けると、スキンケア用品が増えていることに気づきます。シャンプーなどもある程度の値段がするものになっています。若いころは肌や髪の手入れなどまるで無頓着だった私ですが、「キレイ」を維持するためにはだんだんお金と時間がかかるようになるなあ、と思う今日この頃です。