ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

恐怖の一夜

 通常 椎間板ヘルニアの初期は痛みがひどく(私も激しい痛みで筋肉痛になりました)、消炎鎮痛剤を使うことが多いようです。私の場合も最初飲み薬と坐薬を併用していました。
 ヘルニアを発症した2月下旬 風邪もひいていて熱がなかなか下がらなかったので(誰からもらったかわからないくらい教室ではやっていました)、抗生剤も合わせて服用していましたが、薬の副作用でとんでもないことになってしまったのです。

 2月26日の夜 まだ熱があったので薬を飲んで早めにベッドに入ったのですが、何と体の右半身が痺れて動かなくなってしまったのです…
 1時間ほどで少し症状が治まってきたのですが、相変わらず右手に力が入らない…
 ピアニストにとって手が痺れるほど恐ろしいことはありません。恐怖のあまり その晩私はまんじりともせずに朝を迎えました。長い長い夜でした。

 翌朝 右足にも力が入らず運転は不可能だと悟った私は 父に頼んで家まで迎えに来てもらい、まず病院へ寄ってから実家(白石教室)へ。この痺れは薬のせいだろうと言われましたが、完全に取れるまでは4日ほどかかりました。
 
 以来 すべての消炎剤を受け付けなくなってしまったのです…まだ痛みの残る時期に薬をやめた私はさらに何日間か痛みに耐えながらレッスンをすることになってしまいました。

 あれから10日あまり…

 湾曲していた体がまっすぐになってきて、左足を引きずりながら少しずつ立って歩けるようになってきました。生徒さんは「あっ!先生歩いてる…」と感激していました。本当に皆に心配をかけていたのですね…