ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

パーヴェル ネルセシアン ピアノリサイタル 札幌公演

 先月25日にこのブログで書いたモスクワ音楽院教授のピアニスト、パーヴェル ネルセシアンは今月札幌を初め北海道内5か所でリサイタルを開催するため来日します。今もあの圧倒的なモスクワ チャイコフスキーコンサートホールでのモーツァルトプーランクが忘れられず、ワクワクしながら当日を待っています。 
 札幌公演は10月26日(水)19:00開演、札幌コンサートホールKITARA小ホール、プログラムは
   
   ショパン    ノクターン 第13番 op.48(東日本大震災の犠牲者に捧げる演奏)
   ベートーヴェン ソナタ op.49-1
           ソナタ op.79
           ソナタ op.31-2「テンペスト
   ショパン    バラード 第4番 op.52
           ワルツ 第3番 op34-2
           ワルツ 第5番 op.42
   リスト     ハンガリー狂詩曲 第12番

です。
 ピアノのレッスンでも取り上げることの多い良く知られた曲が多いのですが、これらの曲に彼がどうアプローチし、どんな音楽を紡ぎだすのかとても興味があります。

 モスクワのチャイコフスキー コンサートホールでの演奏会のとき、彼はフォーラムでモスクワに行っていた私達のグループ全員を招待したいと言ってくれました。一日違いでグループのメンバーはペテルブルクに行ったあとだったのですが、私はレッスンのため一人でモスクワに残っていたので、私を招待してくれたのです。
 勇んでチャイコフスキー コンサートホールに出かけたものの、ロシアでの演奏会に「ご招待受付」などあるわけがなく、どうしたらよいかわからなかった私は入口の係員に自分のiPhoneに保存しておいたメールを見せて彼を呼んでもらうことに…
 本番前の一番緊張する時間に彼はイヤな顔もせずに出てきてくれ、招待券を渡してくれました。長く待たされた私はきっと不安そうな顔をしていたのでしょう。
 「何も心配することはないから。このチケットを持って行きなさい」と彼は言いました。
 6列の13番 最高の席で私はコンサートを聴いたのです。モスクワの聴衆の盛り上がり方も凄かった…
 終演後 楽屋に行き、フォーラムのグループの代表からのプリヴェット(ロシア語でよろしく、の意味)を伝え、「次は札幌で会いましょう」と固く約束して帰って来ました。

 コンサートも楽しみですが、再び彼に会えるのもとても楽しみなのです。

 (コンサートについてのお問い合わせは 日本ユーラシア協会札幌支部 TEL 011-707-9722)