ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

 今年、自分にとっては大きな決心をしました。
 苦楽を共にしてきた愛車を取り替えることにしたのです。

 交通不便な札幌市郊外に住む者にとっては車は毎日一緒にいる分身のような存在、雑誌で見た車に惚れ込んで、飛び込みで販売店に行って買ったあの日からすでに14年…愛車の寿命が近いことは薄々感じてはいましたが、やはり別れが辛く昨年の車検は受けました。しかし、形あるものは必ず壊れるものだし、いつかは…と思っていました。
 そして今年、自動車税も重課扱い(登録から13年を超えた車は自動車税が15パーセント増しになる)になって、いよいよ決心を固めました。

 決心はしたものの車の種類は星の数だけあるし、自分の望む条件がすべて完璧にそろう車があるわけはありません。自分にとって何が一番重要かを見極めながら、カタログやら車の雑誌などを眺めていました。
 今一番話題になっているのは燃費の問題のようですが、札幌の気候を考えるとやはり一番重要なのは冬道を安全に走れることでしょう。それでコンパクトな4WD車で探すことに決め、大分対象が絞れてきました。
 あとはやはりメーカーですよね。現在整備をお願いしている車屋さんがとてもきちんと整備をしてくれていて、今の愛車も全くトラブルがありませんでしたので(ロシア人は車を自分で整備する人が多いのですが、私にはとてもそんな車の知識はないし、専門家に頼るしかありません)、次もここから買いたいと思いました。このメーカーのコンパクトカーは2種類あって、一つはセダンタイプもの、もう一つは少し車高が高いSUV仕様のものです。
 迷っていたら、私の自宅と同じ区のもっと山に近いところに住んでいる担当の方が、氷のわだちの多いところを走るなら後者の方が良いとアドバイスを下さり、気持ちが決まりました。
 他メーカーでは、父が乗っていたドイツ車メーカーがやはり別格の走りでかなり気持ちが動いたのですが、一番小さいモデルでも幅が178センチもあって狭い道路はキツそうなのと、何といっても車両の値段と維持費(車は手に入れた後も維持費がかかります)がとても高く、現実的ではありませんでした。

 気持ちを決めて試乗の予約をしました。やはり気持ちにズシンときました。
 今はリサイタルも終わったので、動画も見て、試乗のポイントなどをチェックしています。
 今の車を買った時には全くなかったいろいろなものが開発されているのですね。いろいろ見ていると確かにワクワクしますが、この車と別れるときはさぞかし辛いだろうと胸が痛くなります。納車の日は多分涙が出るでしょう。残り少ない日々を大事に乗って、無傷で送ってあげたいと思っています。