ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

発表会に向けて2

 3月21日の教室の発表会まであと1か月と少しになりました。27名の出演者はそれぞれこの日に向けて準備を進めています。
 すでに暗譜も終え、曲が仕上がっている人も、少し遅れをとってしまった人もこの2月の過ごし方は難しいものがあります。こちらは本番に向けてどうレッスンを進めていくか一人一人考えて最善の方法を探していきます。

 この時期少し遅れをとってしまった人は、もうとにかくやるしかないという感じでレッスンでもどんどん引っ張って行きます。まだ今なら間に合うので、時間のある限り練習するしかありません。練習不足で上手に弾けることはまずありえないのです。しかし、ただ回数をこなせば良いというものではないので、できないところを部分練習し、できるようになったら通し練習につなげられるように細かくみていきます。

 一方、暗譜も完了し、一通り弾けてしまっている人にも思わぬ落とし穴があります。誰でも1曲をずっとやっていると新鮮味がなくなってきます。弾いていて何か面白くないと感じ始めて来たな、と思ったら更にレベルアップした演奏ができるようにレッスンをしていかなくてはなりません。この場合もあまりかけ離れた難しい課題を出すと今まで積み上げてきたものが崩れてしまったりするので、何をどこまで教えるかはその人によって違ってきます。このところいつもそのことで頭を悩ませている状態なのですが、ちょっと言ったことで演奏が一皮むけ、ぐんとレベルアップすると生徒さんも私も大きな達成感を味わえます。

 今回初めて発表会に出演する主に小さい生徒さんはステージマナーの練習をそろそろ始めます。小さくても舞台に出て行ったときからお客様の前に立つという意識がしっかり持てるようにレッスンを進めていきます。レッスン室とは違う大きなホールで一人で出て行ったときに固まってしまわないようにしなくてはなりません。演奏だけではなくステージマナーもおうちで練習すると慣れるのが早いようです。
 また、初めてペダルを使う人はいつものスリッパや靴下と靴では足の裏の感覚がかなり違いますので、できる限り靴を履いての練習をした方が良いと思います。レッスンに持って来て履いてレッスンすることもできます。

 また、「グランドピアノに慣れたい」と考える出演者のためにレッスンの空き時間に白石教室のレッスン室をお貸しします。料金は無料です。教室の空き時間は日によって違いますので、必ず空き時間を確認の上、事前に予約をお願いいたします。

 出演者全員が今できる最高の演奏ができるように、様々な方面から気を配っていきたいと考えています。

 プログラムは、2月29日(月)から皆さんにお渡しする予定です。