ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

年末年始は…

 「年末年始はどこかへお出かけですか?」
 こんな会話が頻繁に聞こえるようになりました。気づいてみたらもう今年もあと10日余り…
 教室は12月28日(日)から1月4日(日)までお休みです。いつも一週間お休みなのですが、今年は最後の日が日曜日なので一日長い…
 ラッキー、などと言っていられないほど私は追い詰められているのです。
 
 この間、多分どこにも出かけないで家にこもってさらいます。
 実は来月パーヴェル(ネルセシアン)がまた来日して、八王子でコンサートとレッスンがあるのだけど、レッスンを受ける曲が正直言って間に合っていない…彼と2台ピアノを共演した8月の自分のリサイタルのあと心身の不調に悩まされてなかなか次の曲の練習が進まず、とうとう年末まできてしまいました。
 先週末、準備のため何とか東京まで行ってきたのだけど、帰ってきてからこの大雪と悪路で疲れ果ててしまい、もうこれは年末年始にこもってさらうしか道がありません。

 思えば、去年の年末年始も家にこもってさらっていました。
 あのときは8月のリサイタルで弾いた「シンデレラ」のパーヴェルとの2台ピアノの初合わせが迫っていました。(確か1月12日だったと思う)本番でもあれほど緊張しなかったというくらい緊張し(本番は逆に安心しきって弾いていました)、ピリピリしながら年末年始を過ごしていました。それまで毎年大晦日に実家へ行って年越しをしていましたが、道路は滑るし、混んでいるので早々と行くのをあきらめ、家の近くの生協以外どこにも行きませんでした。大晦日と元旦の練習時間は1日8時間以上にもなり、何とか初合わせに間に合ったという感じでした。
 
 今年もまた同じことになりそうです。
 多分、パーヴェルが1月に来る限り、毎年同じことを繰り返しそう…のんびりしたお正月は望めないんでしょうね。

 1月の初合わせのあとお正月何をしていたかとパーヴェルに聞かれ、「さらってた」と言ったら「それはよかった」と言われました。
 ロシアでも家族や友人が集まって賑やかにお正月を過ごします。彼のところにもお弟子さんや友達やご両親が来たそうです。
 この猛練習のおかげで何とか初合わせを終えた私は彼がひいていた強力な風邪をもらって、札幌に帰り着いてから寝込んでしまったのでした…