ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

ロシア語音楽用語

 ロシア語でレッスンやリハーサルをする上で会話力はもちろん大切ですが、もう一つ非常に大切なものがロシア語での音楽用語の知識です。
 リサイタルでパーヴェル(ネルセシアン)と2台ピアノをやると決まった頃、ロシア語の音楽用語の知識が全くないことに気づいた私はこれはまずいと思い、音楽用語をまとめたノートを作ることにしました。

 まず、教室の小さい生徒さんが使うようなごくごく基本的な楽典の本を1冊買ってきました。そして、音名から音符の名前、拍子などの用語をノートに書き出し、家にあったくらしき作陽大学ロシア音楽センターから出ている「露和、和露音楽用語小辞典」という本(いつか買っておいたらしい…)を使ってロシア語をメモしていきました。

 音名は до,ре,ми,фа,соль,ля,си, 基本的にはイタリア音名と同じですが、ソはソーリ、ラはリャとなるんですね。(慣れるまでかなり違和感があった)ロシア語の音楽用語はどうもフランス語から入ってきたものらしい…
 同じように シャープはдиез(ディエズ)、フラットはбемоль(ベモーリ)、ナチュラルはбекар(ベカル)、フランス語の楽典用語を知らなかったので、もうこれは完全に覚えるしかありませんでした。考えてみれば、シャープやフラットというのは英語なんですよね…

 更に、スラー→лига(リーガ)
    アウフタクト→затакт(ザタクト)
あたりも実に頻繁に登場します。やはりこれも完全に暗記するしかありません。

 次回、パーヴェルが来るときまでにバラバラになっているこれらの音楽用語をもう一度まとめてみようと思いました。今までは普通のノートに覚えたものから書いていたのですが、これを「譜表」「音符」「拍子」のように項目別に分けて書き始めました。持ち歩きに楽なように手帳サイズのルーズリーフにして新しく覚えた言葉も増やしていけるようにしています。
 今まで数回、レッスンでのロシア語通訳をさせて頂きましたが、この先レッスン通訳をするときにも強力な味方になってくれそうです。

 今度彼にレッスンを受けるのはラヴェルの「クープランの墓」ですが、実はこのロシア語名も知りませんでした。楽譜にはフランス語の原題は書いてあってもロシア語は書いていないので、考えたあげく、ウィキペディアの「ラヴェル」のところをロシア語で開き、作品名のところで調べました。
 「Гробница Куперена」というらしい…(アクセントはいったいどこにあるのだろう…)
 リサイタルでのバレエ音楽の次は古典舞曲がやりたくなって決めたのだけど、それぞれの舞曲についてロシア語で説明ができるようにしておかなくては…

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