ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

オリンピックが終わって…

 バンクーバーオリンピックが終わってしまって何だか気が抜けてしまったという方も多いことと思います…
 私はといえばオリンピック期間中が超忙しかったので、録画だけしておいて今頃になって食事時などに観ているのです。
 いろいろな場面で感動的なシーンがありましたが、自分がこの大会の中で一番感動したのはやっぱりフィギュアスケート高橋大輔選手の銅メダル獲得だったと思うのです。

 以前から高橋選手のファンで、写真集を兼ねた著書「Be Soul」も持っていました。(フィギュアスケートの競技生活を維持するのには莫大な費用がかかると聞いていましたので、印税が強化費になれば良いとも思いました)
 それだけに一昨年秋に膝の靭帯を断裂したという報道を見たときは本当に驚きました。

 一昨年暮れの全日本フィギュア選手権の放送で 華やかな競技会の合間に入院中の高橋選手の映像が写りました。
 「こんなにスケートをしたいと思ったことはない」
 その言葉を聞いていて ちょうど体調を崩して舞台を休んでいた私は「うん…よくわかる…」と思っていたのを覚えています。
 どんなに緊張したっていい…あの中に入って自分のすべてを出し尽くすのが最高に幸せなんだ、と…
 
 今シーズンの初め(昨年秋)彼が競技会に復帰してきた頃 自分もちょうど幸いにも舞台に復帰できるめどがたち、調整を続けていました。
 競技会での演技中 得意のステップで体力がもたなくなって転倒するのを見たときは心が痛みました。
 「復帰するということは大変なことなんだ…」
 でも一回目より2回目の競技会で、2回目より3回目で着実に成績を上げていくのを見て私自身とても励まされていたのは事実でした。

 そして今回のオリンピック…スポーツ中継を見ていて泣いたのは初めてだったと思います。表彰台の上の彼はとても良い顔をしていましたよね…
 今月22日からの世界選手権でもう一度観られますよね…このときは教室の発表会も終わっているのでテレビの前でゆっくり観戦したいと思っています。