ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

代車奮戦記

 愛車が6回目の車検を迎えました。大切に乗ってきたつもりだったのですが、やはり年数が年数だけにかなり高額で大掛かりな修理が必要になりました。入れ替えも勧められたのですが、今年は非常に忙しく、車を購入することに神経を使っている余裕が全くなく、乗り続ける決心をしました。車は大きな買い物ですから、慌てて買うようなことはしたくない。充分に調べて、詳しい人にいろいろ聞いて(車の内部のことには私はあまり詳しくありません)、納得した上で選びたいと思いました。

 修理期間が10日ほどかかるので、今回初めてディーラーで代車をお借りしました。
 今乗っている車と大体同じクラスの車なのですが、これが5月に登録したばかりの新車、乗ってみて自分の車を買った頃にはなかったものがこんなにたくさんついているのかと驚くばかりでした。
 まず、ハイブリッド車なのでとても静か…エンジン音があまりしないのに車が動いているのは何とも不気味です。ドアにもエアバックが入っているので、ドアが厚く、従って幅は広く、駐車車両を追い抜いて行くときは何ともプレッシャーです。運転が上手な人ならすぐ慣れるのでしょうが、何しろ私は、自動車学校に入るときに受けた「運転適性検査」が5段階中2で、1人校長室に呼ばれ、「あなたは一生自分が下手だと思って運転していれば事故は起こさないでしょう」と言われたほどです。
 免許取得から20年、今でもあの言葉は名言だったと思うのですが、車の運転もピアノと同じく練習が大切だと思って、どんなときでも運転するようにしてきました。

 初日、何とか運転して白石教室から家までの15キロを帰りました。夜遅いので車は少ないのですが、緊張で肩がパンパン、こんな中でいつものロシアのラジオなぞ聴いたら発狂すると思いました。
 今日で8日目ですが、日常ほとんどが車移動の私にとって自分の車でないのはやはり非常に疲れます。現在、9月24日に帯広で演奏するストラヴィンスキーの「兵士の物語」の変拍子と格闘していて、この一週間は代車とストラヴィンスキーに奮闘しているうちに過ぎてしまいました。22日には、地下鉄駅から遠いのだが車で行くとうちから近い先輩のお宅でこのストラヴィンスキーの合わせがあり、何とかそれまでに車が帰ってきて欲しいと思ったのですが、願いかなわず、完成は23日夕方と言われました。
 その日に何とか無事でこの車を返せるようにしなくてはなりません。