ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

無事終了いたしました。

 パーヴェル・ネルセシアン、ピアノリサイタル帯広公演(11月27日、とかちプラザレインボーホール)、札幌公演(11月28日、札幌コンサートホールKITARA小ホール)、無事終了いたしました。ご来聴下さいました皆様、そしてこの公演を支えて下さいましたすべての方々に心から感謝申し上げます。

 

 帯広公演からは2台ピアノが加わり、私の方も一気に緊張感が増しました。

 帯広公演では会場のピアノがスタインウェイヤマハで、私は当然右側のヤマハを弾くものと思って会場で練習していたのですが、少し遅れて楽屋入りした彼は私に左側のスタインウェイを弾くようにと言いました。

帯広公演リハーサル風景です。

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 なぜだったのか…彼は多くを語らなかったのですが、きっと自分がヤマハを弾いた方がバランスが良くなると考えたのかもしれません。

 自分の出番はただ無我夢中で弾いた感じです…

 

 一夜明けて午前中のうちに札幌に移動、夕方会場のKITARA小ホールで合流して最初に2台のリハーサル、その後彼が一人でリハーサルをしました。

 自分の出来は、札幌公演の方が少し緊張していたかもしれません。

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 彼のソロの方は岐阜、帯広、札幌と裏で聴いたのですが、その音色の多彩さ(特にピアニッシモの美しさ)、それぞれの作品の雰囲気づくりの見事さが印象に残りました。

 特にラフマニノフの「楽興の時」は地の底から湧き上がってくるようなスケールの大きさを感じました。この曲をバリバリ弾きこなす若手ピアニストはたくさんいます。しかし彼の演奏はそれとは一味も二味も違うものなのです。楽譜を見ると本当に音が多くて真っ黒なのに、彼の演奏はその音の多さを全く感じない…ただ音楽だけがそこにありました(2台合わせの時にもこのことをとても厳しく言われました)。

 バッハのイギリス組曲第6番はやはり古典舞踊に基づく「踊り」が前面に出たものだと感じました。何か18世紀の宮廷がそのまま浮かんでくるような雰囲気をかもしだしていました。

 ショパンの「バラード第3番」は岐阜、帯広、札幌と音色や表現方法を色々変えて演奏していました。もういろいろな表現が自由自在にできるということなのでしょう。

 そしてレスピーギ、恥ずかしながら私はレスピーギピアノ曲を全く知りませんでした。プログラムを決めるときに彼に「本当に素晴らしい音楽なのでぜひ入れたい」と言われて、慌てて曲を検索して頭に入れ、主催者の会議にかけました。

 札幌公演の第2部が始まったときのこの曲の出だしが素晴らしかった…カオスのようにラヴェルが終わって、休憩をはさんでまったく違う秘めやかな雰囲気…私もこの曲が弾いてみたくなりました。

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 今回岐阜、帯広、札幌と同行して、楽しいことも、勉強になることもたくさんありました。この貴重な体験を今後の自分のピアノ人生に生かしていきたいと考えています。コンサート以外の旅の部分は後日また書きます。