ピアノのある部屋から

ピアニスト、中添由美子がピアノのこと、教室のレッスンのこと、ロシアのこと、その他日々のいろいろを書き綴ります。

怒涛の発表会休み

 例年、発表会の後の1週間は教室がお休みで、この間にゆっくり休んで新年度の準備をするのですが、今年は様子が違っていました。

 

 4月28日に東京で2台ピアノのコンサートがあり、その合わせが発表会の3日後に迫っていました。曲目はブラームスの「2台のピアノのためのソナタ op.34」。発表会までアルゼンチンの作品にかかりっきりだったので、こちらはあまり練習をしていませんでした。発表会の後の2日間で何とか合わせができる状態まで仕上げ、20日の水曜日にあたふたと東京へ出発しました。

 折からバスの減便が報道されている昨今、いつも利用していた路線も良い時間がまるでなくなり(この上4月8日からさらに減便だそうです…)、JRで空港へ(かなり遠回りです)…

 空港に着いてみると、搭乗便は羽田空港強風のため引き返すか伊丹空港へ行くという条件付き飛行。鉄オタなので、もし伊丹に降りた場合は新幹線に乗れると喜んでいたのですが、考えてみれば東京でのその日の夜の合わせは潰れてしまうわけです。これはかなりまずい…

 心配しましたが、搭乗便は強風の合間を縫って何とか羽田空港に着陸し、無事合わせをすることができました。

 

 風が強いということは大気の状態が不安定だということらしく、翌日、翌々日の東京はこの時期ありえないような寒さ…桜の開花も遅れているそうです。しかも暖房が完備していないスタジオでの練習で寒さに弱い私はもうダウン寸前…東京の春は北海道の冬より寒いのです…

 

 22日、2度目の合わせを終えて羽田空港へ行ってみると、搭乗便は機材変更のため30分遅れ(実際は45分くらい遅れたと思います)…家に着くのは間違いなく午前様になります。

 24日に「小西健二音楽堂ピアノコンクール」に参加する予定で(前回記事参照)、集合時間が早かったため前泊が必要でしたので、家に帰れるのは一日のみ。何とか早く着いて欲しいと祈りながら、いつの間にか機内で眠りに落ちていました…

 

 23日0時40分、ようやく家に帰り着き、荷物を詰め替えて、翌日自分で運転して旭川へ向かいました。この日の練習時間が足りないのが気になっていたのですが、旭川市中心部にある音楽教室をレッスン終了後の21時からお借りすることができました。本当に有難かったです(このスタジオはとても暑かった…)。

 

 24日、コンクール終了後、東川から札幌までの道のりは長かった(家まで175キロ)…疲れていたのか私は旭川鷹栖インターへの道がわからなくなり、国道12号線をさまよったあげく、ようやく深川インターから高速に乗れました。途中集中力が切れそうになりながら、奈井江砂川と岩見沢で2回休みを取り、ようやく札幌JCTの表記が見えたときは腰が抜けそうでしたが、何とか無事に家までたどり着きました。

 

 あれから一週間、今日は数か月ぶりの完全オフです。散らかり放題だった家の中をきれいにして、新たな気持ちで新年度を迎えたいと思います。

小西健二音楽堂ピアノコンクール

 先週末24日に北海道東川町の「小西健二音楽堂ピアノコンクール」に参加してきました。

 入賞はなりませんでしたが、たくさんの有益なアドバイスを頂き、新たな出会いもたくさんあり、大変有意義な時間を過ごすことができました。

 このコンクールはSNSで知りました。最初は年齢制限があったのですが、それが撤廃されると聞いて、思い切って参加してみようと思いました。自由曲で15分のプログラムだったので、発表会の第3部で弾いたものをそのまま弾きました(グァスタヴィーノ:サンタ・フェの少女たち、ヒナステラ:3つのアルゼンチン舞曲)。

 

 それこそ孫のような年齢の人もいる中で若い人に混じってコンクールに出てみようと思ったのには訳がありました。

 年齢を重ねてくると、自分の演奏についてアドバイスを受けることが少なくなっていきます。師匠のパーヴェル (ネルセシアン)のレッスンは現在も彼が来日したときは必ず受けていますが、彼は今のところ一年に一回しか日本に来ないし、オンラインで相談することもできなくはないですが、込み入った話だどなかなか難しいものがあります。

 最近若い優秀なピアニストがどんどん出てくる中、自分が演奏活動を続けていくことに意味があるのだろうか、とも思えるようになっていました。

 若い頃の倍の神経を使って身体のメンテナンスに取り組み、勉強を続けていても、今の自分の演奏はもしかして時代遅れなのではないか、という不安もよく頭をよぎりました。自分はこれから何をして行ったら良いのだろう…

 

 そんな中でこのコンクールを知って、もう一度若い人達に混じってコンクールに出てみようと思ったのです。

 このコンクールは審査員も若い方が多かったので、若い方のアドバイスが欲しいと切実に思いました。

 これから年齢を重ねていけば、聴いて下さる方はどんどん若くなっていくわけで、若い人のアドバイスを取り入れることが今後演奏活動を続ける鍵になるのではないかと考えました。

 

 そんな考えで臨んだコンクール本番はさすがに緊張しましたが、予想以上に大きなものを得ることができました。頂いたアドバイスは自分の演奏だけではなく、教室のレッスンにも役立つことがあります。昨日から発表会後のレッスンが始まりましたが、このことを痛切に感じることがすでにありました。

 

 発表会の後厳しいスケジュールではありましたが(このことについては次回に書きますね)、参加してよかったと心の底から思いました。あともう少し演奏活動も続けるつもりでいます。

4月の予定

 発表会も無事に終わり、現在は発表会後のお休み中です。お休みの間、私の方は目まぐるしいスケジュールであちこちを飛び回っています。コロナ禍前のスケジュールが戻ってきたことは喜ばしいことですよね。

 


 4月の予定をお知らせいたします。

 お休みは、

   7日(日)

  14日(日)

  21日(日)

  26日(金)から30日(月)まで

です。

 27日の土曜日の白石教室はお休みになります。

 また、26日(金)は次週がゴールデンウィークにかかるので振替を予定しています。振替の日程についてはまた後日ご連絡いたします。

 


 教室の新年度は、3月25日(月)から始まります。またレッスンで皆様に会えるのを楽しみにしている今日この頃です。

発表会

 昨日、無事終了いたしました。

 出演者の皆様、お疲れ様でした。また、この会を開催するためにお世話になりましたすべての方々に心よりお礼申し上げます。

 学校でインフルエンザが流行し、学級閉鎖が相次ぐ中、出演できない人がいるのではないかと心配しましたが、昨日は一人の欠席者もなく、全員が演奏することができました。

 今回は私がリハーサルの番号札を紛失するという大失敗をしてしまったのですが、大人の生徒さんとお母様方でノートの紙を破って速攻で番号札を作って下さり、混乱なくリハーサルを進めることができました。本当に感謝です。有難うございました。

 

 今回初めて発表会できたこぶしホールを利用しました。私は6年前一度リサイタルで利用したのですが、6年前とは控室の場所も全く変わっていました。あのときはちゃんとした部屋があったのですが、今回その部屋は開かずの間になっていて、控室は奥の茶室(だと思われる場所)を仕切ったところでした。石灯籠があったりしてなかなか風流ではあったのですが、照明はスタンドが一つしかなく、夜になるとまるで肝試しの場所のようで怖かった…(茶室として使うときは照明はどうしているのだろう…)

 また、控室がとても寒かったので、風邪をひいた人がいなかったか気になります。

 

 いろいろハプニングもあった今回の発表会ですが、皆様のおかげで何とか終えることができました。

 出演者一人一人がこの発表会を一つのステップにして、また新たな目標に向かって邁進して欲しいと思っています。

 

 一夜明けた今日、発表会を聴きに来て下さった方から早速体験レッスンの申し込みを頂きました。これは本当に嬉しいことですね。

 

 番号札のハプニングであまりにも慌ただしかったので、写真を撮るのをすっかり忘れてしまっていました。

 当日のプログラムの表紙をアップします…

 

発表会に向けて2024-4

 


 いよいよ発表会まであと2日になりました。最終週に入ってレッスンに来る生徒さんの顔にも緊張感が見えます。藤野教室のレッスンの日は、空いている白石教室でグランドピアノに慣れるために練習に来る人もいます。

 今年はニューフェイスも多く、出演者の数も史上最高タイの33人になりました。出演する33人が皆、本番前の最後の1段を上がれるように、レッスンを進めています。

 

 出演者の生徒さんとともに私も新しい挑戦をしています。第3部では「ビバ、アルゼンチン!」と題して遠く南米、アルゼンチンからやって来たピアノ曲の数々をお届けいたします。

 曲目はこちらです。

 

 今年はコロナ禍による入場制限を撤廃いたしましたので、どなたでもお入りになれます。

 出演者の生徒さんを応援して頂ければ、とても嬉しく思います。

 

 

キーボードを買いました

 ピアニストという人種は毎日練習をするものなので、ピアノのない場所での練習をどうするかはとても頭の痛い問題です。旅行先や音の出せない早い時間に出発しなければならないときなどは、毎朝のウォームアップなしで舞台に立たなければならないこともあります。

 教室の発表会のときも会場入りは9時前後、出発は8時前ということがほとんどで、調整が充分できないまま演奏を迎えることが多いです。年齢とともにウォームアップなしではだんだんきつくなってきた上、今年のプログラム(グアスタヴィーノとヒナステラ)は大変ハードなので、指ならし用のキーボードを購入しました。

 

 購入にあたって一番悩んだのは、できるだけピアノのタッチに近いものでありながら持ち運びが楽にできるかということでした。結局決めたのは重さが2キロ弱というもの。もっとピアノのタッチに近いものもたくさんありましたが、これ以上重くなると、特に海外に持っていくのが大変になります。

 鍵盤はかなり軽めですが、それでも鍵盤でウォームアップができるだけでずいぶん違います。使い勝手はまだこれからということでしょう。またこれはPCに接続するとMIDIキーボードにもなるようです。まあこれについては発表会が終わってからゆっくり取り組みます。

 発表会当日は早めに会場入りして、ピアノの調律をしている間控室でこれでウォームアップをする予定です。

 

 

ビバ!アルゼンチン!2

 今月17日の発表会の第3部でアルゼンチンの曲に初挑戦すると決めてから、私はつとめてアルゼンチンのことを知ろうといろいろなものを読み漁りました。

 2016年10月、私はアメリカ、ダラス・フォートワース空港で成田行きの便に乗るためチェックインの列に並んでいました。ここは南アメリカ方面へのハブ空港になっています。ここからアルゼンチンの首都、ブエノスアイレスまでは10時間と書いてありました。成田までの飛行時間は実に13時間半、足してみると…あまりの時間の長さにため息が出ました。

 そんな遠い遠い国からやって来た曲の数々は新しい発見が一杯で、練習しながらワクワクする日々を送っています。

 

 ヒナステラの「3つのアルゼンチン舞曲 作品2」はたくさんの演奏がYouTubeに上がっていました。その中でJuan Peres Floristan(ホアン・ペレス・フロリスタン)というピアニストの演奏が特に気に入りました。

 この曲はテクニック的にも非常な難曲ですが、その難しさを超えて、「これぞ踊り」という印象を受ける演奏だったと思います。

 私はこの人のことを全く知らなかったので調べてみたのですが、1993年生まれ、2021年のルービンシュタイン国際コンクールの覇者、CDもいくつか日本で発売されているようです。何となく風貌が我が師匠パーヴェル・ネルセシアンの若い頃に似ているような気がする…

 

 願わくはこんなふうに演奏したいなあ、と思いながら日々ピアノに向かう今日この頃です。


www.youtube.com